Circle|エピソード1

Circle|店づくりの記録

創業スクールという円のはじまり

正直に言えば、少し緊張していた。

創業スクールの会場に向かう道すがら、

頭の中では「本当にやるのか」「どこまで腹を括れているのか」と、何度も自分に問い直していた。

講義の内容は、どれも現実的で、やさしくはない。

事業計画、資金繰り、借入、返済、数字。

夢や情熱だけでは前に進めないことを、丁寧に、しかし容赦なく突きつけられる時間だった。

それでも不思議と、怖さよりも輪郭が見えてくる感覚があった。

ぼんやりとしていた「店をやりたい」という思いが、

少しずつ「この順番で、ここまでやれば届く」という形に変わっていく。

昼食の時間、同期の皆さんや講師の方々と少しだけ言葉を交わした。

年齢も性別も、考えている事業の内容も本当にバラバラ。

けれど、多くの人が口にしていたのは、

「お金を借りるのが怖い」という正直な不安だった。

それは決して弱さではなく、責任を背負おうとしている証のように聞こえた。

誰かに言われて集まったわけではなく、

自分で情報を探し、自分で決断し、この場所に集まった人たち。

そう思うと、なんだかとても心強かった。

創業は孤独だと言われる。

たしかに、最後に決めるのはいつも自分ひとりだ。

それでも、同じタイミングで悩み、迷い、前に進もうとしている人がいるという事実は、大きな支えになる。

回を重ねるごとに、もう少し深い話ができるようになって、

いつか「実はあの時から…」なんて笑いながら語れる関係になれたらいい。

そしてその中の誰かが、ふらりとCircleのカウンターに座ってくれたら。

そんな未来を想像して、少しだけ胸が温かくなった。

このスクールも、Circleも、
点ではなく、円の一部なのだと思う。

まだ何も完成していない。
けれど、確かに一歩は踏み出した。

— Circleは、静かに回りはじめている。

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