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仮押さえ
創業スクール2日目が終わった。
前日の私は、開業の城として想定していた
「元カレー屋さん」の物件を仮押さえするべく、
不動産屋へ書類を作りに行っていた。
まだ内見もしていない段階ではあるけれど、
動かないと話が前に進まない。
そんな焦りと覚悟が入り混じった一日だった。
そして迎えた翌日。
昨日の今日で、こんな展開が待っているとは正直、想像もしていなかった。
この日のセミナーのテーマはマーケティングと価格設定。
授業中は不思議と集中できていた。
数字の考え方や、価格に込める意味、
誰に、何を、どんな体験として届けるのか・・・。
頭では、ちゃんと前に進めている感覚があった。
ただ、休憩時間になると違った。
ふっと気が抜けるたびに、
「本当にこれで大丈夫なのか」
「物件、資金、全部ちゃんと噛み合うのか」
そんな不安が、波のように押し寄せてきた。
行動しているはずなのに、
決断に近づいているはずなのに、
心は常に揺れていた。
独学で作った資料を差し出す、という賭け
「お忙しいと思いますので時間がある時にで目を通して頂けませんか?」
この日のセミナー終了後に作ってきた資料を商工会の方にお渡しした。
セミナー最終日(6日目)にプレゼンするための創業経営計画構想表、
日本政策金融公庫へ提出する創業計画書、
創業計画書に書ききれない補足資料やビジュアルポートフォリオなど。
これらはChatGPTと毎日壁打ちして全て独学で作り上げたものだ。
まだセミナーで習っていないところまで書いちゃっている。
正直なところ、修正点の指摘どころか
「セミナーの全工程が終了してからにしてもらえませんか?」
「経営をなめないでいただきたい」
なんて言われるんじゃないかとも思った。
でも、元カレー屋さんの仮押さえをしてしまった。
もう引くわけにはいかないのである。
ビビりながら資料を手渡し、次週のセミナー時にフィードバックをお願いした。
想定外
無事に渡せた安堵感も相まって、また不安が押し寄せてくる。
荷物をまとめて帰ろうとしたその時、商工会の方が私に近寄って来る。
早速修正点が見つかったのかもしれない。
商「コム兄さんが始めようとしている事業は飲食店ですよね?」
コ「はい、そうです。」
こんな計画、話になりませんよ。
そんなことを言われるんじゃないかと緊張が走った。
けれど返ってきたのは、予想とはまったく違う言葉だった。
商「実はひとつ、別の物件があってですね…」
元カレー屋さんは雰囲気も良く、惹かれる部分が多い一方で、
2階以上が住宅ということもあり騒音や匂いの問題を不動産屋さんがかなり気にしている状況だった。
ここで、気持ちよく、長く続けられるだろうか・・・。
昨日、仮押さえの書類を作りながら、その問いが頭から離れなかったのは事実だ。
何なら不安と迷いが交錯して寝れなかった。
そこに提示されたのが、駅から近く、商店街の中にあり、家賃は想定の 半分以下。
しかも、元カレー屋さんよりも広く、将来的には個室を作る余地まである物件だった。
正直、驚いた。
と同時に、張りつめていた何かが、すっと緩んだ。
「こういう選択肢も、あるのかもしれない」
そう思えた瞬間だった。
もちろん、まだ何も決まったわけじゃない。
内見もこれからだし、比較検討もしなければならない。
それでも、この出来事はひとつのことをはっきりと教えてくれた。
自分ひとりで考えていると、どうしても視野は狭くなる。
けれど、行動して、悩んで、資料を作り、誰かに差し出してみると、
自分では辿り着けなかった場所から思いもよらない選択肢が返ってくることがある。
開業準備は、計画通りに進むことよりも、
こうした「想定外」とどう向き合うかの連続なのかもしれない。
少なくとも今日の想定外は、
不安よりも、少しの安心と、前向きな感情を連れてきてくれた。
今夜はよく眠れそうだ。
Circleはまだ、形になっていない。
けれど確かに、人とのつながりの中で少しずつ輪郭を持ちはじめている。
そんなことを感じた、創業スクール2日目の終わりだった。
エピソード3に続く・・・予定。



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