創業スクールという円のはじまり
正直に言えば、少し緊張していた。
創業スクールの会場に向かう道すがら、
頭の中では「本当にやるのか」「どこまで腹を括れているのか」と、何度も自分に問い直していた。
講義の内容は、どれも現実的で、やさしくはない。
事業計画、資金繰り、借入、返済、数字。
夢や情熱だけでは前に進めないことを、丁寧に、しかし容赦なく突きつけられる時間だった。
それでも不思議と、怖さよりも輪郭が見えてくる感覚があった。
ぼんやりとしていた「店をやりたい」という思いが、
少しずつ「この順番で、ここまでやれば届く」という形に変わっていく。
昼食の時間、同期の皆さんや講師の方々と少しだけ言葉を交わした。
年齢も性別も、考えている事業の内容も本当にバラバラ。
けれど、多くの人が口にしていたのは、
「お金を借りるのが怖い」という正直な不安だった。
それは決して弱さではなく、責任を背負おうとしている証のように聞こえた。
誰かに言われて集まったわけではなく、
自分で情報を探し、自分で決断し、この場所に集まった人たち。
そう思うと、なんだかとても心強かった。
創業は孤独だと言われる。
たしかに、最後に決めるのはいつも自分ひとりだ。
それでも、同じタイミングで悩み、迷い、前に進もうとしている人がいるという事実は、大きな支えになる。
回を重ねるごとに、もう少し深い話ができるようになって、
いつか「実はあの時から…」なんて笑いながら語れる関係になれたらいい。
そしてその中の誰かが、ふらりとCircleのカウンターに座ってくれたら。
そんな未来を想像して、少しだけ胸が温かくなった。
このスクールも、Circleも、
点ではなく、円の一部なのだと思う。
まだ何も完成していない。
けれど、確かに一歩は踏み出した。
— Circleは、静かに回りはじめている。

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