Hello everyone.
柄にもなくまじめな記事を書きすぎて頭が欧米になってしまっている
Comnyです。
ごめんなさい、コム兄です。
先日コム兄が受講させていただいたカリフォルニアワインセミナー
「ウエストソノマコーストの先駆者たち」
について、概要編、テイスティング前編に続く
テイスティング後編という事で、シリーズ完結編となっております。
何を隠そうコム兄、ソムリエ試験も独学で突破いたしましたのでテキストからの情報がほとんどで
「何となく」な曖昧なイメージで理解している部分が多分にありました。
今回このセミナーを受講して記事にするぞって事で、
分からないところは調べて、肉付けをして、
というふうにしていくことで
グッと理解が深まって解像度が上がった気がします。
とはいっても、まだまだブラウン管のテレビから地デジ放送に変わったくらいのレベルですが(しかもこの産地だけww)
そんなコム兄の記事ですが皆さんの学びの役に立てれば嬉しいです。
ちなみに初めてこちらのページにいらした方は前回の記事も貼り付けておきますので
そちらも是非見てみて下さいね。
それでは完結編張り切って行ってみましょう!!!
ちぇけら。
Freeman Yu-ki Estate Pinot Noir 2019
Freeman Vineyard & Winery
フリーマン・ヴィンヤード・ワイナリーのアキコ・フリーマンです。
よろしくお願いいたします。
淡い期待を込めて
今回紹介するユーキヴィンヤードの”ユーキ”っていうのは
有機栽培をしているから”ユーキ”としているのではなく
有機栽培はしていますけれどもその有機ではないんです。
東京に16歳になる甥っ子がいまして、その子の名前がユーキという名前で
私と主人に跡取りがおりませんから
その子がいつかワインを作ろうという気になって跡を継いでくれないか
という淡い期待をかけて、プレッシャーはかけずに期待だけかけて畑に名前をつけております。
と、畑の名前に込められた思いからお話しくださいました。
余談ですがHPに記されておりました情報も紹介させていただくと、
ご主人のケン・フリーマンとアキコさんの出会いはハリケーンがきっかけだったそうですよ。
なんてドラマチックなんでしょうか。
さてセミナーの内容に戻ります。
レッドウッドに囲まれた畑
この土地を私と主人で購入したのが2007年の事です。
この畑はオクシデンタルの高い山の上にあるのですが、
20度くらい傾斜のある凄い険しい急斜面のところに植わっています。
レッドウッドの森に囲まれているのですが
私たちが購入する前(1850年代)に羊の放牧をなさっていた方がいて真ん中のところだけ
レッドウッドの木が切られていたんです。
現在レッドウッドの木は保護されていて
山を買って持ち主になったからといって木を切って畑を作ることが出来ないんです。
ですが、たまたま偶然素晴らしい土地が手に入ったんです。
異なるクローンと地質ごとの台木
そこに7つの異なるピノ・ノワールのクローンを植えて育てています。
この土地というのは傾斜があって上の方と下の方とではだいぶ地質が違うんです。
粘土質のところもあれば砂地のところもあり、その場所場所によって違う台木を植えて
粘土質に強い台木ですとか
砂地で水が無くても大丈夫なような台木ルートストックっていうんですが、
違うものをそれぞれ植えて、そこにピノノワールを挿し木して育てています。
2019ヴィンテージ
2019年非常に気候が穏やかでいいブドウが取れました。
こちらは6つほど違うクローンを混ぜて使っているんです。
収穫も発酵も熟成もクローンごとに分けて行っていますが、
その樽の美味しいところを摘まんできてこのワインのブレンドを作っています。
収量はあまり多くなかったんですけれども非常に美しいワインになったかと思います。
Freemanのワイン哲学
全部オーガニックでブドウ造りをしていますけれども、
私たちの哲学としましては本当に美味しいブドウを育ててワインメイキングではあまり手をかけない。
ブドウそのままの美味しさを出すという方向で非常にナチュラルなワインの作り方をしています。
畑は一生懸命するけども、ワイナリーでは放任主義という感じでしょうか。
お料理と同じで本当に材料が良ければ美味しくなりやすいんですね。
せっかくいい材料を頂いてもワイナリーで失敗することもあるんですが、
そうならないようにだけ気を付けて美味しいワインを造ろうと思っています。
このワインは11か月ほどフランスの樽で寝かせた後ボトリングしています。
樽も非常に優しい感じのオークを使っていて新樽もそんなに高い比率では使っていません。
大体1/4位が新樽かなっていう感じです。
だし昆布のような優しい旨味
味わいとしては岩田さんから色々言っていただけたらもっと良いんですが一言だけ。
私的にはローストしたお茶みたいな感じですとか
セージのようなワイルドなハーブの感じもあります。
非常に海に近くて年中潮風が入ってくる土地という事もあって、
と言いましてもそれに関係しているのかどうかは分かりませんがだし昆布の旨味のようなものを感じます。
テイスティングコメント
今からテイスティングコメントを述べていきますが
いまアキコさんが仰ったようなボキャブラリーが丁度私もコメントに書いておりました。
幾重にも重なる香りのハーモニー
香りが非常に繊細で上品。
繊細と表現しましたが香りが弱いとかそういった意味ではなく、奥深さを感じる香りの第一印象です。
熟した赤いフルーツの香り
ブラックティーと呼ばれる紅茶の茶葉のエレガントな香りであったり
アールグレイのような華やかさと同時に複雑性をもたらしてくれるような香りや
ほんのりと香るセージのような香り。
これらが幾重にも重なり調和することによって香りの中にハーモニーを奏でています。
樽の程よいバニラのような香りというのも見事に溶け込んでいて
こういったバニラやクローブのような甘い香りが
赤い果実のキャラクターをさらに引き立ててくれるように思います。
料理に喩えると、調味料やスパイスをほんの少しだけ加えることで素材の味わいがグッと引き立つような
そういった樽の使い方に関しても非常に絶妙だなというのが、まず香りをとってみて感じました。
既に完成されている素晴らしいワイン
前者のワイン(リトライさんの※前回記事参照)とまたスタイルが異なる味わいを皆さんも感じていただけていると思います。
酸味と甘みと旨味というのがグッと味わいの中に凝縮して
密度が高く甘み旨味酸味がもたらすような一体感。
その絶妙なハーモニーと共に磨かれたようなとても艶やかなタンニン。
フレッシュな酸と交わる事でヴェルヴェットのような質感とテクスチャーを持っています。
滑らかなヴェルヴェットのような質感が飲んでいて非常に心地よい。
そして持続性のあるとても長い余韻を生んでいます。
2019年というまだ若いと思われるヴィンテージでありながら
既にこの段階である種完成されているような素晴らしい味わいのワインだと思います。
美味しいという言葉を使うと先輩に怒られてしまうのですが、とても美味しいです。
ソムリエらしい言葉を使いなさいと怒られてしまいますね。
もちろんお肉でもいいが
グッと甘み旨味酸味が凝縮した味わいですから
お肉でもいいと思いますが私京都に住んでおりますので京都の食材をピックアップしようと思います。
例えば茄子なんか良いのではないかと思います。
茄子という食材は黒ブドウと同じ様に果皮にアントシアニンを含みますので
白ワインよりは間違いなく赤ワインと相性が良いんですね。
京都には加茂茄子というジューシーで肉厚な美味しい茄子というのがありますので、
それを香ばしく焼き上げて田楽のようにしてもいいと思います。
最近海外からのゲストも増えてきている中で、
植物に由来したお料理などの新しいカテゴリーのスタイルのお料理が日本でも最近少しづつ注目されていますが
ヴィーガンであったり、ヴェジタリアンの方でも楽しんでいただけるようなお料理を提案する必要があり
我々ソムリエにとっても今大切なスキルとされている中で、今言った茄子だったりポルチーニなどのキノコを使ったパスタなどとも相性が良いワインだと思います。
本当にレストランでも使いやすいワインだと思います。
ピノやシャルドネ以外の品種の可能性は?
岩田さん:ピノ・ノワールとシャルドネがウエスト・ソノマ・コーストのキーになる品種だと思いますが
他にどういった品種が植えられているのか。
またはアキコさん自身はどういった品種に注目したり、可能性を見出しているのか個人的に気になりますので教えていただきたいです。
アキコさん:ウエスト・ソノマ・コーストでは涼しいという事もあって
カベルネとかジンファンデルといった温かい気候を好む葡萄は上手く育たないんです。
シラーズは冷涼なところでも育つし温かいところで出来たものとまるで違うエレガントなものができるんです。
ペイさんとかがそういったクールクライメットシラーズを作っていますね。
それからシュナンブランをやっている方もいらっしゃいます。
こちらにいらしているテッドさんもシュナンブランをやっていますね。
コブさん、そしてコブさんから分けていただいて私たちもリースリングを試してみています。
コブさんは大変優秀なリースリングを造られるのですが
私はブドウを分けていただいて教えていただきながら去年から造っていますけれども
もうじき製品化できると思っています。
4月にボトリングをする予定になっておりますので秋ごろにリリースできればなと思っています。
その他にはユーキの畑のレッドウッドの木の陰になってしまってあまり熟さなかったピノノワールがあるんですけれども
それをシャルドネに変えたんですがそのシャルドネも中々熟してくれないので
私自身とても泡が好きなのもあって早摘みしてスパークリングにしちゃおうという事で
ほんの200ケース位ですがスパークリングを造り始めています。
岩田さん:私がこれまで持っていたイメージもピノ・ノワールとシャルドネというのが先頭に来ていたんですけれども
シュナンブランであったり、シラーであったり、リースリングまたは瓶内二次発酵によるスパークリングワインだったりと
品種のダイバーシティというのもこれから進んでいくんだと思います。
Cobb Doc’s Ranch Vineyard Pinot Noir 2019
Cobb Wines
コブワインズのロスコブと申します。
私はコブワインズのワインメーカーも務めており、オーナーでもあります。
今皆さんに飲んでいただいているドックスランチヴィンヤードというのは
もともと1989年に始めた時の畑(一番最初に始めた畑)のすぐ隣の敷地を畑として拡張した所の部分なんです。
ここはボデガベイから少し内陸に入っている場所になるんですけれども標高300mから400m位になります。
1989年に始めたコーストランズはピノノワール100%なんですけれども
ドッグスランチには10%のシャルドネが植えられています。
コーストランズとドッグスランチ合わせて23エーカーほどの広さがあります。
自称ブルゴーニュ”ヲタク”が目指すワイン
私のバックグラウンドについてお話しましょう。
2000年にコブのワインをスタートさせたんですがその直前にブルゴーニュに1か月ほど滞在し、30のワインメーカーたちとてテイスティングをしました。
それ以来今まで14回ほどにわたって150人以上のワインメーカーの人達と一緒にテイスティングをしてきました。
なので私まぁまぁブルゴーニュのヲタクなんです。
ブルゴーニュのワインを生産者さんたちと一緒に勉強したりしていくと、
カリフォルニアとの違いというのは明確になってきます。
まずは太陽がサンサンと降り注いでいる事。
それと同時に付近を流れる太平洋が氷のように冷たい海であるという事。
この二点がハッキリと違う点です。
ニューワールドの魅力が詰まっているにもかかわらずブルゴーニュのようなエレガントなワイン。
私自身そういったワインを作りたいと思ってやっています。
コミュニティをつなぐ絆
最後にもう一つ付け加えたいんですが、
こうやってウエスト・ソノマ・コースト・ヴィントナーズとして一緒に団体でプレゼンさせていただいておりますが、
私たちのコミュニティの絆の深さを皆さんにお伝えしたいんです。
私が心から感動したのがリトライのテッド・レイモンさんのワインです。
テッドさんが1993年に造られたきっと初リリースのワインだと思うんですが、
これを1998年に実家の両親とリビングで飲んだ時のことが本当に忘れられません。
本当に素晴らしくてその影響でサンタクルーズの大学まで行って土壌について研究したりもしました。
アンディペイさんにあったのが1997年です。
その時から実はこれからブドウを植えるんだよとか、
お互いに情報を交換しあいながら切磋琢磨しあうような関係でした。
キャロルとは自分の家から4分ほどの近所に住んでいたりとか
アキコさんのご主人のケン・フリーマンさんと会ったのが1999年で
それ以来とても仲良くしてくださって、まだワイナリーができる前のカーヴを見せていただいたこともあります。
ウエスト・ソノマ・コースト・ヴィントナーズとして日本に来れて本当に嬉しく思うと同時に
お互い地元では畑仕事やワイナリーで忙しくて中々会えませんから
今回の旅行を通してますます絆が深まったんじゃないかなと思います。
ウエスト・ソノマ・コーストを表現するボキャブラリー
岩田さん:ウエストソノマコーストのワインを表現する際にどんな言葉をつかいますか?
コブさん:海に近いという事で涼しい環境からくるラズベリーのようなところ、
お花のようなフローラルなところやスパイス感などがまず挙げられます。
少し内陸に行くとチェリーとかチェリーコーラとか、もっとフルーツ主体の言葉を使い
ブドウの熟度からくる甘さというものの表現もいいかと思います。
岩田さん:それぞれ産地を理解するうえで異なるボキャブラリーを使いながら
AVAの特徴であったりを分けていくんですけれども、
いま説明して頂いた言葉の数々というのが今日テイスティングしたワインの中からも感じられると思います。
テイスティングコメント
熟した赤いフルーツはありながらも同時にフレッシュさもあります。
熟度の高いフェノールと酸がもたらす緊張感
非常にウエスト・ソノマ・コーストらしいなと思ったポイントが、
こちら50%全房でワインを造っているという事でしたが
ものすごい寒いエリアでありながらホールパンチにしても青さが出てこない。
つまりは冒頭でアンディさんから説明がありましたが
ブドウが熟すというのは日照量だけではなくブドウが樹になっている期間が長いか
ハングタイムの長さというのがポイントになるわけです。
このワインも長い期間樹になっていた事に由来するフェノールの熟度高さが感じられますし、
それでいて健全なブドウが得られることから全房にしても華やかな香りや
セイボリーなフレーバーや味わいというのが生まれる。
このワインはそういった充実感のあるアタックと口に含むと同時に横に広がってくるような豊かさ。
果実は熟していながらも同時にフレッシュな酸が張り詰めた糸のような
独特の緊張感というかテンションのようなものも感じます。
これが例えばロシアンリバーバレーの方に行くとよりエクスパンシヴというか、
より肩幅の広いようなスタイルになると思うのですが、
この高いテンションとフォーカスされた味わいというのが
ウエスト・ソノマ・コーストらしいキャラクターなのかなと思う所です。
黒七味をアクセントに
アロマティックビターズやカンパリのようなスパイスも味わいの中でアクセントとして楽しむことができます。
これだけフレッシュで味わいにジューシーさもあるという事で、
前菜などとも一緒に楽しんでいただけるワインだと思います。
例えばお肉であったら牛肉のたたきのようなカルパッチョのようなスタイルでもいいと思いますが、
黒七味をふってスパイスのアクセントというのを同調させてあげると、
この5番のワインがもつキャラクターとも非常に相性が良くなってくるのでは無いかと思います。
Senses Wines Bodega Thieriot Pinot Noir 2021
Senses Wines
私センシーズのクリストファー・ストリーター(Christopher L. Strieter)と申します。
マックスとマイルズと
まず畑の場所の説明をしたいんですけれどもセンシーズの畑やワイナリーは
先ほど紹介されていたコブさんの畑からも離れていてユーキの畑はセンシーズとコブさん畑の中間点の様な位置関係にあります。
私はこのエリアで生まれ育ってきたんです。
実は幼馴染み2人と3私の人でこのワイナリーを立ち上げました。
B.A.ティリオットという畑とヒルクレストという自社畑を持っているんですけれども
畑からの個性を全てきちんと表現するようなワイン造りを
といスローガンを掲げて子のワイナリーを立ち上げました。
ここで生まれ育った3人マックスとマイルズと自分で22歳の時に立ち上げましたが、
初めはどんな風にしていいのかわからない所から始まりました。
家族が持っている畑の個性がキチンと反映されるように、表現できる素晴らしいワインを作りたいという思い出スタートしました。
スーパー醸造家とタッグ
最初はそれぞれの畑で200から300、全部合わせても2000ケース位という規模からスタートしました。
トーマス・リヴァース・ブラウンというとても有名なワインメーカーがいるのですが、
この方にパートナーになっていただいて、ピノノワールとシャルドネが主体ですが今では15種類のブドウを栽培しながらワインを造っています。
※トーマス・リヴァース・ブラウンさんは、ワイン評論家のロバートパーカー氏の100点満点をここ10年で25回も獲得したというスーパー醸造家なんだそう。お恥ずかしい話ですがコム兄は今回の受講で初めて知りました。
今回お持ちしたワインは私たちが作っているピノノワールの中でも最も濃い色調をしています。
冷たい風が吹き込む影響で、実った粒が小さくなることで凝縮感が生まれるわけなんです。
このワインはとても若いですし、まだブドウの樹自体も若いですけど、
香水のような、ラベンダーのような香りがあると思っていますので皆さんに楽しんでいただければと思います。
テイスティングコメント
テロワールドリブン
こちらのワインはテロワールが如実に表れているワインだと思います。
見てお分かりいただけるように一番色が濃いワインです。
これぞまさに畑のロケーションであったりウエスト・ソノマ・コーストが風の影響を受けているエリアというのが分かると思います。
風が強いと受粉がうまくいかなかったりして勝手に収量が落ちるんですけど
その分実ったブドウは凝縮感を得られる。
また風の強いエリアでは果皮が比較的厚くなりやすくなります。
中のタネを守ろうと果皮が厚くなった結果、蓄えられる色素の量やタンニンの量も相対的に多くなるわけです。
今回のラインナップの中でも一番タニックな印象だったと思いますがそれはまさにこのブドウが栽培されているエリアの特徴が表現されている。
まさにテロワールドリブンといわれるようなワインだと思います。
華やかでグラマラス
スミレやヴァイオレット、ラベンダーのような華やかさと、
赤いフルーツだけではなく黒いフルーツも感じられます。
味わいにおいては肉厚なプラムを噛みしめているかのようなジューシーさ。
凝縮感もしっかり感じられますのでグラマラスなボディをもっている飲みごたえのあるようなワインだと思います。
5種類のピノノワールを比較してみても、ウエストソノマコーストの中でも
マイクロクライメットと言われる様々な異なるテロワールがありますので
なかなか一言で表現するのが難しい。
これからさらに注目される産地であると思いますが多様性に満ち溢れたエリアであると思います。
牛肉に限らずジビエにも
これほど凝縮感が強いとお料理自体も凝縮感のあるほうがいいと思いますので
この時期でしたら煮込みのようなお料理がいいのかなと思います。
フランスでしたらブッフブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮込み)というお料理がありますが、
これだけワインに力強さがあると牛肉に限らずイノシシやジビエなども一緒に楽しんでいただけるような
複雑性や充実感のある赤ワインであるかと思います。
特殊な栽培方法?
岩田さん:ウエストソノマコーストは風の強いエリアですので
おそらく特殊な栽培や対策などの工夫をしているので無いかと思います。
どんな工夫が見られるでしょうか?
クリスさん:太平洋からの冷たい影響や風の影響というのは、
ブドウ栽培において大変ではあってもブドウにとってはいい方にしか作用しないと思っています。
長い生育期間というのはワインに深みを与えてくれます。
ただ、とても収量が少ないという事には変わりありません。
霧が水分を持ってきてくれるという事は多少なりともカビなどの害に対するケアが必要ですけれど
それも含めたうえでも全てポジティブにとらえています。
カリフォルニアの太陽の恵みによる果実味というものがあったうえで酸が乗っている。
そういったことが表れていると思うんです。
厳しい環境を乗り越えてでも
労働環境について触れていませんでしたが、これがなかなか大変でですね。
岩田さんからは栽培に関しての質問でしたが、栽培にはもちろん人の手が必要です。
その他にも通勤にとても時間がかかるとか
ペイさんの畑に行くには曲がりくねった道を行かなければいけませんし
そういったところも含めて様々な大変なところがありますけれども、
それを乗り越えてでも素晴らしいワインを造りたいというのがウエストソノマコーストの皆の想いなんだと思います。
岩田さん:現地に行ってみますと大きなエリアなんですが畑はポツンポツンとしか点在していなくて
かなり山の中にあって他に家などがような辺鄙なところにありますので、
ブドウを栽培する事自体非常に厳しい環境にあります。
厳しい環境だからこそ出来上がるワインは唯一無二のワインになるんだろうと思います。
最後に
カリフォルニアワインセミナーの受講レポートとして紹介してまいりました。
いつの時代の話してんだよって怒られそうですが、
コム兄自身こちらのセミナーを受講するまでは
「果実味爆発&重い味わいで大量生産、一握りのカルトワイン」
というイメージがぬぐい切れていなかったのですが、
実際にテイスティングさせていただいたり、
お話を聞かせていただく事でアップデートすることが出来ました。
読者のみなさんにも少しは役立つ記事になったのではないかと自負しております。
今年はひけらかすための知識ではなく
より目の前のワインを深く味わうための知識
を身に着けていきたいとそう思っております。
気兼ねなく楽しく飲むのも同等に、いやそれ以上に大事にしていきたいと思います。
(つまりいつも通りwww)
という事でこんな相変わらずのコム兄ですが仲良くしてくれると嬉しいです。
それではみなさん素敵なワインライフを。
ではまたっっ!!!
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