いよいよこのボルドーマグナムシリーズの完結編!
前編・後編をお読みでない方はこちらをお読みいただくことをお勧めします
延長戦にはどんなワインとの出会いがあったのでしょうか
早速行ってみましょう!!
後半アディショナルタイム
実はコム兄、カロンセギュールとステークフリットでダンスを踊った後に
もう一度デュアールミロンを注いでもらう事ができた
なんか可哀そうに見えたのかな・・・
何はともあれ有難い話である。
やっぱり勢いを感じるほどしっかりしている。美味しい。
でもさっきよりも丸くなっている。
コム兄はカウンター席でお世話になっていた訳だが、
隣の席でご一緒した方がチーズの盛り合わせをオーダーしたので
「僕もお願いします」
とちゃっかり流れに乗ってオーダーさせてもらった。
隣の方はWSETの試験を受けた後だったらしく、さすがの知識量だ。
「草津から来ました」
く、く、草津?
と正直耳を疑うような所からお越しのよう。
「家は駅直結なので」
もはやそんな話のレベルではない訳だが、
確かにそれくらいの価値がある会なのだから納得である。
そんな草津からお越しの紳士と一緒にチーズの説明を仲良く聞いた。
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一番右側から時計周りに
クロミエ、ローヴタン、スプリンツ、フルム・ダンベールとのことだ。
このチーズの説明をしてくれたお姉さんが何やらチーズのすごい資格を持っているそう。
資格の名前は残念ながら失念してしまったが、美人だということはハッキリと覚えている。
シェフも
「お姉さんに会うことを目的に来る常連もいる」
と言っていたが完全に納得である。
せっかくなのでチーズの説明も覚えている範囲で紹介したい
クロミエ
フランスの白カビチーズで、よくブリ・ド・モーが長男で、ブリ・ド・ムーランが次男でクロミエが三男と言われるそう。
長男、次男はAOP指定されているが三男のクロミエはAOP指定されていないとのこと。
”その分生産者の個性が出やすいチーズなので面白いですよ”
「ふむふむ」
説明する合間の笑顔が至極キュートだ。
ローヴタン
こちらは同じフランスのチーズだが山羊のチーズ。
ちなみのこのローヴダンというのは山羊の品種の名前だそう。
一般的に山羊のお乳は牛に比べて搾乳量が少ないため
ブレンドというか合わる事で通年出回るように工夫されているがこれは違うのだそうだ。
ミルクが豊富に取れる時期にのみ仕込まれるので、旬のあるチーズなのだそうだ。
切り分けてくれたサイズ的にも希少な感じが伝わってきますね
コム兄は今回のチーズの中でこれが一番面白くておいしいと思った!
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スプリンツ
こちらはスイスの硬質タイプのチーズ。
もちろん今回のように切り分けて食べてもおいしいのだが、
パルミジャーノのように削って料理に振りかけたりというような使い方をしても最高とのこと
”日本酒にも合うチーズですよ”
説明が長くもなく短くもなく丁度よく、良い感じに想像力を掻き立ててくれる。
フルム・ダンベール
最後はフランスの青カビタイプのチーズ
こちらもAOPに指定されており、見た目はかなり厳つそうな風貌だが
滑らかマイルドなチーズだそう。
青カビチーズが大好きなコム兄には嬉しい限りだ。
”蜂蜜を添えていますが、まずはそのまま召し上がってみてからお好みで付けてお楽しみください”
ほんとにえいじさんといい、シェフといい、お姉さんといい優しさが溢れだしている。
”チーズもワインと同じで冷蔵庫から出したより、すこし室温に戻した方が香りもいいし、味わいも角が取れて美味しいんですよ”
なにやらこのタイミングを計算して3時間以上前から室温に戻して準備してくれていたそう。
さすがチーズのプロです。
そうそう、このチーズの盛り合わせをちびりちびりと食べながらデュアールミロンを味わっていた。
するとえいじさんの優しさがさらに炸裂する事になる。
延長戦開始
Château Rieussec 2007
シャトーリューセック 2007
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これまででも充分赤字なのにここにきてソーテルヌの登場。
もうお手上げだ。
みんながチーズをオーダーすることを見越してのチョイスだろうか
このホスピタリティには本当に頭が上がらない。
ゴールドの色調にねっとりとした液体。濃縮感が見るからにすんごい。
蜂蜜やめちゃくちゃ高級なレーズン(食べたことないけど)のような芳醇な香りが漂うが
なんといってもその甘美な味わいが堪らない。
しかもただ甘ったるいだけでなく適度に酸味を内包していて
しっかり甘いにもかかわらず全くしつこくない。
独特な余韻はとその長さにはもはや溜息しか出ない。
これがまたチーズとの組み合わせが素ん晴らしいんです。
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完全に貴族の食後を堪能しているコム兄。
顔緩んでたんだろうなと思うけど、しかたない。
この時ばかりは許してください。
幸せでした。
まだ終わらないNARAワイン会
みんなが遠慮して少量残っていたカロンセギュールを
ちゃっかり最後に味わって、
水をがぶがぶがぶと飲み干して、
さぁ帰るかと思って腰を上げかけた時に
参加者の方が持ち込みでワインを持参されていて
「良かったらいかがですか」
と声を掛けてくださった。
断る理由は全くないし、むしろ良いんですか状態。
この男性はコム兄もこのワイン会で数回お見かけしていた。
自宅にかなりの量のワインをストックしているという話を聞いた覚えがある。
後日えいじさんに確認すると、えいじさんの大のワイン仲間だそう。
「味わいがだいぶ違うワインですが・・・」
と言って遠慮がちに、なんやったら少し申し訳なさそうにコム兄にサーブしてくださったわけですが、見覚えのあるルイジャドのエチケットと目が合いました。
おー、ブルゴーニュか。
「ふむふむ。」
ボルドーの余韻に浸っていたコム兄は
「確かにそれも悪くないねー」
なんて高慢チキなことを思ってしまったわけです
本当にごめんなさい。
この方が振舞ってくださったワインなんだと思います?
引かないでくださいね。
Loui Jadot CORTON Grand cru 2008
ルイ・ジャド コルトン 2008
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「コ、コ、コルトン!?」
おもむろにリュックから出したワインとは思えない代物。
ワインの神バッカスを施したエチケットに相応しい特級畑から造られる偉大なワイン。
こんな偉大なワインをスッと振舞ってくれるとはなんてスマートなんでしょうか。
水をがぶがぶ飲んでリセットしていたほろ酔いのコム兄の目が「カッ!!」と開いた感じがしました。
まさに芳香成分のオンパレード。
月並みなコメントだが赤系ベリーの香りとオークの豊かな香り。
複雑さもあって本当に素晴らしい。
ボルドーのそれとは違うもののやはり優雅だ。
先ほどのボルドーもそうだがこういったグランヴァンの経験がコム兄は著しく少ない。
偉大さを表現することが出来ない。
本当にもどかしい。
こんなどこでも見たことのあるような文章でしか表現することが出来ない。
本当に勿体ないことだ。
でもこればっかりは地道に経験を積んでいくしかないのだろう。
コム兄頑張ります。
こんな感じで電車の時間のこともあるので半ば強制的にお店を後にした。
とても良いワインを経験できた高揚感と、
現在地を思い知らされ、
電車の中でも思い出しながら若干へこんだ。
とは言ってもへこんでいたってしょうがないのである。
この言葉にできない悔しさを胸にこれからもワインを飲む。
なんなら表現しきれなくたっていい。のかもしれない。
目の前にあるワインの背景を感じながら敬意をもって味わい、楽しむ。
しかめっ面で飲んだり、暗い顔して飲んでもワインの本領は発揮されないと個人的には思うからだ。
最後に
三回にわたってお届けしてまいりましたボルドーマグナム祭いかがだったでしょうか
これが第5回NARAワイン会のコム兄的全貌です。
ワインも食事もチーズもお店もスタッフの皆さんも本当に最高でした。
奈良、きてますね(語彙)
次回は「テイスティングを極める-白ワイン編」ということで開催される予定になっています。
ブラインドテイスティング+えいじさんの解説も付いた学びがメインの企画になっているようです。
テイスティング能力を向上したいと思っていたコム兄にはぴったりの企画で有難い限りです。
コム兄はこれからも楽しく飲んでいきたいと思いますし、皆さんとご一緒できる日を楽しみにしています!
こんなコム兄ですが仲良くしてください!!
ではまた!!
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