いやー、気が付けば年末。
急に寒くなって、身体が追いついていませんが
みなさん元気にしておりますでしょうか。
さて、今回の奈良ワイン会のテーマはイギリス。
イングリッシュスパークリングのパイオニア的存在の生産者であるナイティンバーと、
ダンブリーリッジというスティルワインの生産者にフォーカスして開催されました。
ワインラヴァーの中では注目産地ですが高価なこともあって飲んだことがない方も多いのではないでしょうか。
そんなイングリッシュワインをインポーターからの解説を交えて
飲み比べながら解像度を上げていこうぜっていう会でございます。
贅沢過ぎるぜ。

どんなワインが待っているのでしょうか。
早速行ってみましょう。
ちぇけら。
ワイン産地としてのイギリス
まずはナイティンバーのブランドマネージャーでいらっしゃる上原さんに
イギリスの概要についてお話しいただきました。
この日はわざわざ東京からお越しいただきました。
ありがとうございます!!!
実はドンペリニョンよりも・・・

イギリスのスパークリングワインの歴史は1662年にクリストファー・メレット博士が瓶内二次発酵の方法を記述したことから始まります。
彼は「スパークリングワイン」という言葉を初めて使用しました。
ちなみにドンペリニョンが発泡しているワインを見つけたのは1697年と言われています。
また、イギリスはスパークリングワインの消費国としても知られており、
ガラス製品の技術力が高かったため、その生産にも適していました。
気候

イギリスの気候は年間を通して冷涼で昼夜および年間の気温変化が緩やか。
成長期の気温はシャンパーニュより1〜2度低いためブドウが長く木に付けられます。これによりフェノールが成熟し香り成分が発達しやすくなります。
詳しく見ていくと実は地域によって気候が大きく異なり、東部は乾燥して暖かく、西部は湿潤で冷涼という特性があります。
ナイティンバーはWest Sussexに位置し、バランスの良い気候でスパークリングワインに最適です。
一方、ダンブリーリッジはEssexに位置し、スティルワインの生産に適しています。
土壌

イギリスとフランスは古代に陸続きだったためイギリスの土壌はシャンパーニュと類似した白亜質であり、石灰質の土壌が酸味を生み出します。
これにより、特にスパークリングワインの生産に適しています。

生産量と品質

イギリス全体のワイン生産量は年間約1000万本で、これは日本の約2000万本の半分に相当します。
しかし、現在のイギリスワインは非常に高品質で、世界的に注目されています。
そのため著名なシャンパーニュメゾンも参画し始めています。
スティルワインとスパークリングワインの生産比率は約3対7で、スパークリングワインが約7割を占めています。
乾杯 ~CLASSIC CUVEE MULTI-VINTAGE~
という事で乾杯。
英国編の始まり始まり。


こちらがスタンダードキュヴェなんですけどナイティンバーを代表するスパークリングになってます。
イングリッシュスパークリングはボトルにヴィンテージが記載されてるものが多いんですけど、ナイティンバーのクラシックキュヴェに関してはマルチヴィンテージ。
2020 年ヴィンテージがベースで 2020 年 19 年 18 年 17 年 15 年の 5 つのヴィンテージがブレンドされています。
残糖量は9gと、最近のシャンパーニュに比べるとやや多めですが、その甘みは驚くほど軽やかに感じられます。
シャンパーニュでは主流となっている4〜6gに対して、倍の量であるにもかかわらず、しっかりとした酸が特徴的です。
高い酸味がありながらも飲みやすさと丸みを持ち合わせているのが、イギリスのスパークリングワインの魅力です。
重要なポイントとして、こちらのワインは100%マロラクティック発酵を行っています。
一般的にマロラクティック発酵は、白ワインにおいてバターのような香りを引き出すことがありますが、
スパークリングワインの場合は、主に酸の質をまろやかにするために行われています。
その結果、酸っぱさを感じることなく、フルーティーかつ心地よい口当たりを実現しています。
ミレジメとNV

シャンパンのモエ・シャンドンやヴーヴ・クリコのスタンダードキュヴェには「NV」と記載されています。
一見、どこでも手に入るし、比較的安価で販売されていることから、レベルが低いのかも?と思うかもしれません。
実際にはその逆です。
大量のストックがあるからこそ、さまざまなヴィンテージをブレンドし、複雑さを増すことができるのです。
この考え方はウィスキーにも通じます。
多くの原料をブレンドすることで、毎年同じ味わいを作り出すことができるのです。
この文脈の中で、かつてイングリッシュスパークリングは生産量が少ないためヴィンテージワインしか作れないと言われていましたが、ナイティンバーはそれを打破しました。
本当に画期的なワイナリーと言えます。
そして、改めて飲んでみるとシャンパーニュに非常に近い味わいを持っていると感じます。
酸味と残糖の絶妙なバランスによって、非常に飲みやすく、とても洗練された味わいでした。
お勧めです。
興味のある方はシャンパーニュとの比較テイスティングをしてみると面白いかもしれません。
2杯目 NYETIMBER / BLANC DE BLANCS 2016

このワインは2016年ヴィンテージで、シャルドネが100%使われています。
約7年の熟成を経たワインです。
まず香りについてですが、繊細な白い花やすっきりとした柑橘系のアロマが広がります。
これは、まさにブラン・ド・ブランの典型ですね。
それに、ほのかに感じるバニラや香ばしさが、さらに魅力を引き立てています。
長期熟成によって生まれたブリオッシュやトーストの風味も感じられ、まさにエレガントで複雑な味わいです。
ペアリング1
こちらのブランドブランに合わせた料理がこちら。
キノコのデュクセルとカリフラワーのピュレ

デュクセルっていうのはみじん切りにしたキノコを水分がなくなるまで炒めて
旨味と風味を凝縮したもの。
一般的にはマッシュルームが用いられます。
そんな難しいものではありませんが地味に時間がかかります。
興味がある方は試してみて下さい。
今回はより香りの複雑さや旨味の相乗効果を狙って舞茸やシイタケもミックスしてみました。
食感の面でも期待したのですが、炒め倒した結果分からなくなってしまったのは内緒にしておきます。
それからフレッシュな果実味を意識して細切りにしたリンゴも添えてみました。
盛りつけをグラスにすることで何となく格調高さを醸し出しました。
ほんでこの料理にした理由はシンプル。
えいじさんがテイスティングした際に
熟成に由来するキノコっぽい雰囲気とか酵母などの複雑さを感じたそうで
「何かキノコを使ったようなものを・・・」
という事でしたのでこんな感じにしてみたのでした。
ナイティンバーについて
歴史

ナイティンバーの歴史は、1086年にまで遡ります。
この年、イギリスで最初の土地台帳「ドゥームズデイ・ブック」にこの土地が登録されたんです。
長い年月が経ち、1988年にはついにブドウの植樹が行われ、1992年には初めてのワインがリリースされました。
その後、1996年にイギリス初のブランドブラン(シャルドネ100%のスパークリングワイン)をリリースし、この分野での先駆者となります。
そして2007年に、現在の醸造責任者であるシェリー・スプリッグスが参加し、その後のナイティンバーをさらに進化させます。
特筆すべきは、2018年にIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で『Sparkling Winemaker of the Year』を受賞したことです。
女性としても、シャンパーニュ以外の生産者としても初めての快挙です。
さらに2025年には、再びIWCで受賞を果たし、
ロンドンワインフェアで開催された「バトル・オブ・ザ・バブルズ」では、
ナイティンバーのプレスティージ2010年がドン・ペリニョン2013を下し、世界No.1スパークリングに輝きました。
これ以外にも多くの賞を受賞しているのです。

地形

ナイティンバーの畑は、ウエスト・サセックスに広がっています。
この地域の南には、200〜250メートルほどの低い山脈「サウス・ダウン」があり、これはナイティンバーのワイン作りに大きな影響を与えています。
山が雨を降らせることなく乾燥した風を生むため、比較的少ない雨量で育つ環境が整っているのです。

栽培・醸造

ナイティンバーは、ウエスト・サセックスを拠点に、ケントやハンプシャーを含む11の畑を所有しています。

これは、英国の生産者の中でもこれほどの規模を持つところはほとんどありません。
すべて自社畑で育てたブドウを使用し、瓶詰めまで一貫して行うことで、ワインのバランスを整え、高品質な製品を生み出しています。
このプロセスには、各区画ごとに貯蓄したリザーヴワインをブレンドすることで、さらなる深みを持たせることも含まれています。
トレーサビリティも高く、安心して楽しむことができるのです。

4つの英国初

ナイティンバーは、いくつかの「初」を持っているのも特筆すべき点です。具体的には:
- イギリス初のブランドブラン
- イギリス初のドゥミセック
- イギリス初のシングルヴィンヤード
- イギリス初のプレスティージキュヴェ
ナイティンバーは歴史的背景やユニークな生産方法を持ち
イギリスのワイン業界で特別な存在として君臨しているのがよくわかりますね。
ナイティンバーのワインを手にした時には、ぜひ背景や特長を思い出しながらじっくりと味わってみてくださいね。
3杯目 NYETIMBER / ROSÉ MULTI-VINTAGE
3杯も続けてスパークリングワインが飲めるって幸せですね。
どんなワインなのでしょうか。
早速上原さんの解説を聞いてみましょう。

ナイティンバーの醸造責任者、シェリー・スプリッグスが情熱を込めて造り出したロゼスパークリングワインです。
このワインは、美しい夕焼けのような鮮やかなピンク色が印象的です。
香りは、新鮮な赤い果物とアニス、さらにはラベンダーのような魅力的なスパイスが絶妙にブレンドされておりチャーミングでありながら複雑なアロマを楽しむことができます。
味わいは、クリーミーな骨格が特徴で、フレッシュなレッドチェリー、ラズベリー、サクランボのフレーバーが広がります。
その後、ブリオッシュのような香ばしい風味が感じられ、エレガントでシルキーな余韻へといざないます。

ペアリング2
こちらの綺麗なロゼワインに合わせましたのが
フィッシュ&チップス コム兄スペシャルエディション。
やっぱりイギリスといえばフィッシュ&チップスですよね。
英国風の一般的なフィッシュアンドチップスは衣も分厚くビールを片手に流し込むには良いのですが
スマートなロゼワインと合わせるとなると少し重たい。
現地ではモルトヴィネガーをビシャビシャにして食べるそう。
それはそれで美味そうですが今回はなんせ格調高くいきたいコム兄。(知らんけど)
という事で天然の鯛を食べやすいようにカットして天麩羅のような薄い衣でフリットに。
それだけではただの白身フライなので、フランス料理のクラシックなソースを添えました。
その名もソース・ショロン。
魚のパイ包み焼きなんかに使われるとてもとてもクラシックなソースです。
ハーブとエシャロットを加えたワインビネガーを水分がなくなるくらいまで煮詰めて
少量の水と卵黄を湯煎しながら攪拌して泡立てて、済ましバターで繋いでいきます。
(この時点ではベアルネーズというソース)
そこにトマトを煮詰めたものとハーブを加えて出来上がり。
味の想像がしやすいようにまとめると、要するにトマト風味の温かいマヨネーズ。
攪拌して作っているので沢山のバターを使っているにも関わらず
エアリーで酸味が効いていて思ったより重たくないソースに仕上がります。

モルトヴィネガーはサラダのドレッシングとして使わせていただいたんですが、
サラダを提供するのを失念しておりました。
すみません。
温度が上がって本領発揮
ロゼのスパークリングワインですが少し置いておいて、温度が上がって泡が落ち着いたころの方が美味しかったという声も聞こえてきておりました。
実際に上原さんも仙台にて某シャンパーニュと比較した時に、
よく冷えた時には大きな違いは感じられなかったようですが、
温度が上がって本領を発揮するないティンバーに対して某シャンパーニュは「何これ?」っていうくらいに何の味もしなくなっていたとの事。
高い酸が温度が上がってもダレない味わいを支えてくれているからなんでしょうね。
コム兄は嬉しくてすぐに飲み干してしまいましたが落ち着いて飲める大人になりたいものです。
ダンブリーリッジ
続きましてはダンブリーリッジという生産者のスティルワイン。
どんな生産者なんでしょうか。
こちらはモトックスの辻さんにご説明頂きました。
偶然の積み重ねによって誕生したワイナリー

金融業界で成功したバンカー夫妻が、1988年に家族のために購入した土地から物語は始まりました。
農家に貸していたその土地は「穀物には不向き」と言われていましたが、2012年に友人からブドウ栽培を勧められ、調査の結果、理想的な環境であることが判明します。
2014年に植えたブドウの中には偶然スティルワイン向けのクローンが含まれており、2016年に醸造家リアム・イジコフスキー氏がその品質を見抜いて赤ワインを造ったことが転機となりました。
夫妻は彼を迎えてワイナリーを設立し、2018年に初ヴィンテージを発表。
翌年には専用設備を完成させました。
こうして誕生した「ダンブリー・リッジ」は、偶然の連続から生まれながらも短期間で高品質なスティルワインの生産者としてイギリスを代表する存在となりました。
テロワール
気候

エセックス州はイギリスで最も乾燥し、日照量が多い地域です。
年間日照時間はブルゴーニュやアルザスに匹敵するほどで1,850時間で年間降雨量はわずか450mm。
成熟期の9月は25度前後で安定するので糖度の高いブドウが得られます。
ボルドーのジロンド川がメドックの気温調整に寄与しているのと同じようにクラウチ川が気候を安定させ、そのうえ霜の心配もありません。
現在の気候は1980〜90年代のブルゴーニュに似た環境と評され、冷涼なイギリスにあって毎年ピノ・ノワールが完熟します。
土壌の特徴

上原さんからの説明にもあった通り白亜質土壌が有名なイギリスですがクラウチ・ヴァレーは粘土質・砂利質が主体。
特に「青粘土(スメクタイト)」は水分保持と適度なストレスを与える性質を持ち、ボルドーのペトリュスやラトゥール、シュヴァル・ブラン、ディケムなどの銘醸畑にも見られこれが高品質ワインの鍵とされ「イングランドのペトリュス」とも呼ばれています。
粘土質は長期的な成熟を促し、砂利質は乾燥年に早熟を助けるという特徴があります。
両者を組み合わせることで安定した品質を確保しています。
畑と品種の適応

ダンブリー・リッジは約35haを所有し、2014年に植えた「オクタゴン・ブロック」を中心に複数の畑を展開指定います。
ピノ・ノワール適度な水分と栄養ストレスが必要なので青粘土が最適とされ、一方でシャルドネは水分を調整する能力が高いためイライト粘土や雨が多い年の砂利質でも良好に育ちます。
このように土壌特性と品種の組み合わせを慎重に選び抜くことで、毎年安定した高品質ワインを生み出している。
偶然から始まったダンブリーリッジの歴史。
ワイン造りに関しては偶然が創り出す曖昧な味わいではなく、
しっかりとロジカルに造られていることが分かりますね。
いやぁ、なんかすげぇですね。
4杯目 DANBURY RIDGE / CHARDONNAY 2022
という事でダンブリーリッジさんのシャルドネから。
どんなワインなのでしょうか。

2022年はとても暖かい年で、力強さとエレガンスが絶妙に融合したヴィンテージになっています。
外観は淡い黄金色で、透明感のある輝きが魅力的です。
香りは柑橘系のレモンやグレープフルーツの爽やかさが広がり、続いて白桃やリンゴの果実香が感じられます。
樽熟成によるバニラやバター、オークスパイスの香りが加わりほのかなフリントやミネラル感が奥行きを与えています。
飲み口から余韻まで一貫して深みがあり複雑な味わいのワインです。
ジャンシス・ロビンソンMW(マスター・オブ・ワイン)は「まるでイングランド版のサントーバンのよう」と表現しています。
樽感はあるんだけどその奥に果実味がしっかり感じられる味わいでした。
ちなみに上原さんは2021年のものを飲んだことがある様ですが、
もう少しシャープな印象だったそうです。
ペアリング3
そんなダンブリーリッジ・シャルドネにはフィッシュ&チップスのチップスの方を合わせました。

ただ芋を揚げただけだと芸が無いのでパルメザンチーズで塩気を補い、
レモンの皮を刻んだもので香りを添えました。
皮はすりおろしてもよかったんですが、咀嚼したタイミングで口の中で香りを放ってほしかったのであえて刻みました。
オークで化粧しているリッチで豊満なワインとのテクスチャーのコントラストが出ればなと思って香ばしく素揚げにしました。
狙いがはまっていればいいのですが、どうだったでしょうか。
ソースショロンを付けて食べるのもそれはそれで美味しそうではありますね。
5杯目 DANBURY RIDGE / PINOT NOIR 2022
続きまして赤ワイン。
ピノ好きのコム兄は早く飲みたくて仕方ありませんでした。
どんなワインなのでしょうか。

まず外観は、深みのあるルビー色で、通常のイングランド産ピノよりもやや濃い印象です。
香りを取ると野イチゴやラズベリー、チェリーといった熟した赤系果実、さらにブラックチェリーやブラックベリー、プラムといった黒系果実の香りが続きます。
そこにスミレの華やかさやクローブやバニラといったスパイスが加わります。土や森のニュアンスも感じられ立体感と奥深さを演出しています。
タンニンはベルベットのように滑らかで、果実とスパイスの余韻が持続し、エレガントでありながら力強さも持ち合わせています。
2022年は猛暑の年でしたが、しっかりと酸が保持されており、凝縮感とバランスが際立っています。
イギリスのワイン評論家から「おそらくイングランドで造られた最高のピノ・ノワール」と評価されています。
ぜひ、皆さんもこのワインを楽しんでみてください!

ピノノワールフリークの田口さんによると
オレゴンのピノノワールに似ているということで
オレンジや紅茶のニュアンスもあるというように仰っていたように思います。
ペアリング4
イギリス料理、ピノノワール・・・
という事で今回のメインデッシュはビーフウェリントンにしました。
分かりやすく言うと牛肉のパイ包みですね。

簡単に作り方を紹介しておこうと思います。
まずは焼いている間に形が変形してしまうのを抑制するために緩めにヒモで括っておきます。

次に表面に焼き色を付けていきます。
この工程は省いてもいいと思うのですが、この先肉に焼き色を付けるタイミングがありません。
コム兄は肉は香ばしさが欲しいタイプですのでこんな感じでやりましたよ。

火を入れたいわけではないのでサックっと終わらせます。
次におまじない程度に薄ーくマスタードをぬりぬり。

ラップで巻いて形を整えて一晩寝かせて馴染ませます。


一晩寝かせて締った肉をデュクセル、ほうれん草で包み、
最後にパイ生地で巻きこみます。
後はオーブンに放り込んで焼けるのを待つだけ。
今回は240℃のオーブンで40分くらいだったかな?
オーブンから取り出して肉汁を休ませつつ、余熱でじっくり火を入れていきます。
パイをかぶっているので蒸し焼きのようにどんどん余熱で入っていきます。

ソースは赤ワインとフォン・ド・ヴォーをベースに煮詰めてマスタードで香りを付けました。
いかがだったでしょうか。
出来たて食べたかったなー。
6杯目 NYETIMBER / CUVEE CHERIE MULTI-VINTAGE DEMI-SEC
メインディッシュの後には再びナイティンバーの泡で〆ました。
贅沢ですねー。

最後にお楽しみいただくのは、キュヴェ・シェリーというドゥミセックスタイルのスパークリングワインです。
このワインのネーミングは、シェリー酒に由来するものではなく、生産者の名前と「恋人」を意味するフランス語の「Cherie」が掛け合わさって名付けられています。
英国初のドゥミセックスタイルのスパークリングワインで、名前に込められた意味は親しみや愛情を表現するものでもあります。
先ほどお飲みいただいたブリュットタイプのワインは残糖量が8〜10gでしたが、こちらのキュヴェ・シェリーは38gの甘さを持ち、いわば5倍の残糖量を誇ります。
アロマは新鮮なレモンや蜂蜜のような香りに加えて、ほのかなミカンの香りも感じられます。
レモンのような風味とキレのある酸味が、残糖の甘さと絶妙にバランスを取っており、ほのかにメーラードのような香ばしさを感じる余韻が続きます。
デザートとの組み合わせはもちろんのこと、お寿司は特に鮨酢の甘みと酸味との相性が抜群です。
また、エスニック料理とも良いペアリングが楽しめるため、非常に多用途で万能なキュヴェとなっています。
どうぞ、皆さんもこの特別なキュヴェ・シェリーを楽しんでみてください!
確かに甘いんだけど酸味が良い感じに締めてくれるので本当に飲みやすかったですねぇ。
普段ワインを飲まない方への贈り物には最適なんじゃないでしょうか。
コム兄×寿司×ワイン会があるとすれば完全に採用決定でございます。
酢飯との相性がもう見えてありますもんね。
いやぁ、美味かったーーー
最後に

今回はゲストスピーカーをお招きして送りました奈良ワイン会。
いかがでしたでしょうか。
コム兄は料理に夢中で解説を聞けませんでしたので後日お二人に詳細をお聞きして書かせてもらいました。
改めて、ありがとうございました!!!
お陰様でイギリスワインの現在地についてまとめることが出来ました。
皆さんにとっても解像度が上がるような記事になっていれば幸いでございます。
次回はドイツワインをテーマにヘレンベルガーホーフの大田黒さんをお迎えして開催されます。
そちらの様子も紹介する予定ですので楽しみにしていてくださいね。
ということで今回はここまで。
ではまたっっ!!!


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