暑い日が続いていましたがこの日は前日からの雨のおかげで幾分過ごしやすかった。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
寒がりのくせに汗っかきというコム兄にとっては有難い限りのコンディションだ。
5月の最終日にとんでもないワイン会に参加させてもらったので、
少しでも皆さんのお役に立てるようにとコム兄のキャパをフル活用して書いていくわけですが
幾分コム兄はワインを口にすれば
「すんげぇこれ!」とか
「なんも言えねぇ」とか
「チョー気持ちいい!」などと
気を抜くと北島康介風になってしまう癖があり、
語彙が乏しいため伝わりにくいことの方が多いかと思いますが、
今のコム兄の精一杯だと思って優しい目で見守っていただければ嬉しいです。
では早速行ってきましょう!!
L’Oiseau Bleu
えいじさんが企画してくださっているこのワイン会も今回で5回目を迎え
今回からはNARAワイン会と名前を改めて開催された。
まずは会場となったお店が素敵すぎるのでそちらの紹介をさせていただきたい
今回会場となったのは近鉄新大宮駅からほど近いブラッスリー「L’Oiseau Bleu(ロワゾブリュ)」さんだ。
以下お店のサイトを引用させていただく
奈良県・新大宮の地。駅からほど近い場所に「Brasserie L’Oiseau Blue(ブラッスリー ロワゾブリュ)」はございます。ブラッスリーとはフランス料理を気軽に食べられるお店のこと。フレンチと聞くとちょっと高いイメージをお持ちの方が多いかと思います。ただブラッスリーは居酒屋やバルのように気軽に食事を愉しめるお店。当店ではシュークルートという伝統的な郷土料理や、お肉を加工したシャルキュトリーといったブラッスリーで定番の料理をメインに、ステーキやムール貝など日本でも馴染み深いメニューも多様に取り揃えておりますので、普段はフレンチをあまり食べないという方も、愉しんでいただけることと思います。料理と合わせるビールやワインなどはフランス産にこだわっています。お好みの料理をお酒と一緒に味わう酒場のようなスタイルでご利用ください。さぁ、ロワゾブリュで気軽なフレンチデビューをしてみませんか。
お店のサイトより抜粋
お店の紹介文から優しさがにじみ出ている。
好き。
貸し切りの張り紙も手書きで、気軽に利用できそうな雰囲気がバシバシ伝わってくる。
マグナムボルドーとビストロ料理で夏にそなえよ
さて今回はこちらのお店で行われたわけだが、まずは会に先立ちえいじさんが投稿した告知を紹介してみたい
「飲んで、食べて、学べる 5月は感謝のマグナム祭り」
何ともキャッチーだ。
WSETdiplomaでボルドーネゴシアンのえいじさんと素敵なお店のコラボ。
間違う要素が見当たらない。しかもえいじさんはこちらのロワゾブリュで働いていた経験があるということで、相性も抜群。
鬼に金棒とはこのことを言うのではないか。
少し落ち着いて告知文紹介に戻りたいと思います
第5回のテーマは、ボルドーのマグナム祭りです!
マグナムとは、通常の750mlの倍のサイズ、1500mlの大きな瓶のこと。ワインは容器が大きいほど熟成がゆっくりになり、より美味しくなると言われています。ほら、大鍋で作った方がカレーは美味しいっていうアレです(違う?)。今回、ワイン商秘蔵のマグナムをいつもお世話になっている皆様のために特別に抜栓します。(中略)5000円相当の王道ビストロ料理と、ワイン(4~5種類)達が込み込みのお値段です。(原価です!ほんとに!)
目玉は20年以上の熟成を経た1996年カロン・セギュールと、グレートヴィンテージ2009年デュアール・ミロン!なんと合計時価総額10万円オーバー!(私が楽しみ)
ボルドートップシャトーの熟成マグナムと、ロワゾのガツンと肉料理の王道かつ最高のマリアージュを存分にお楽しみください!!
えいじさん作成広告より
毎回参加者からすればよだれが溢れだして止まらない会なのだが、
開催すればするほどえいじさんが赤字になってしまうというほど大盤振る舞いなのだ。
本当に後進を育てようという親心が止まらないえいじさんなのである。
好き。
乾杯!!
ボルドー祭り!!という事なのでここは一発景気よくクレマンで乾杯だぜ!
と勝手に思い込んでいたコム兄だが、そのあたりはさすがはえいじさん。
マグナムボトルのシャンパーニュがドドンと登場した。
一発目から価格破壊が始まった。
Pehu Simonet/Face Nord Brut Grand Cru/NV 1500ml
ペユ・シモネ ファス・ノール ブリュット グランクリュNV 1500ml
ファス・ノールというのは北向きを意味するようで、
あえて北向きを選ぶことによって完熟しすぎず適熟するように作られているのだそう。
ヴェルズネイ、ヴェルジー、シルリーなどモンターニュ・ド・ランスのグランクリュをブレンドし、
24か月以上の瓶内熟成を経てつくられているそう。
勉強不足のコム兄はいきなりキャパを超える単語が次々と押し寄せて
黒魔術でも唱えられたかのような感覚だったが、新しいことを学ぶことは楽しい。
正直コム兄の頭では”グランクリュをブレンド”くらいしか処理できなかったわけだが、
それでもとても丁寧に作られていることは想像できた。
サーブしながら
「液体の量も倍なので重いんですが、ボトルもガス圧に耐えられるように頑丈に造ってあるから余計に重いんですよ」
と入門者に向けて囁くように情報を提供していく。
「現地のソムリエはマグナムボトルでも片手でサーブするんですよ」
とボトル一つで興味を引くようなコメントが止まらない。
「まじかー。すげえなフランス人(フランス人だけじゃない)」
と思うと同時に大根より重たいものを持ったことがない非力なコム兄には無理な芸当だなとも思った。
ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%ということも関係しているのか、色調はややゴールドかかったイエロー。アップルパイのような甘く香ばしい香り。泡は極めてクリーミーで優しいのに弱くない。クリーミーなのにモッタリしつこくない泡。味わいは香りとは裏腹にすっきりしている。北向きゆえのシャープな酸がとても心地いい。時間をかけてゆっくり飲むべきなのだろうが、我慢ができない。おそらく時間をかけて飲むことで違った表情も見られたに違いない。本当においしかった。
どうか伝わっていますように。
このシャンパーニュにあわせるお料理は”海老と新玉のポムドフィーヌ包み揚げ”でる。
海老と玉ねぎ、芋の混然一体となった味わいに揚げた表面が香ばしく、添えられたトマトソースとのバランスは言わずもがな。
ナイフを入れると湯気と共に生地由来のバターの香りが鼻腔をくすぐる。
モグモグしながらシャンパーニュを一口。
コム兄ついに貴族になりました。
アツアツの料理と冷えたシャンパーニュがもうね、あれなんですよ。
「なんも言えねえ」
二杯目
Despagne/Girolate Blanc/2018
デスパーニュ ジロラット白2018
デスパーニュといえばピンとくる方も多いのではないだろうか。
今やコンビニでもデスパーニュ家が作るワインが買えたりもするし
なんといっても神の雫の読者ならずとも多くの方に大人気のシャトーモンペラを所有するのがこのデスパーニュ家である。
アントルドゥメールという一般的には大量生産されるような産地だが、
高密植、厳しい選果によって収量を抑え、
オーク樽で発酵・熟成させるという彼らの品質へのこだわりを極めたフラッグシップがこのジロラットだという。
ボルドー人にしてはブルゴーニュワイン好きという少し変わり者で新しい物好きの当主だそう。
えいじさん的ボルドーの中で好きな白ワインベスト3に入るという折り紙付きである。
品種はソーヴィニョン・ブラン50%セミヨン50%。
樽で発酵・熟成しているということで色も濃くて香りも樽!なものをイメージしていらが、色調はそこまで濃くなかった。
初めは樽由来の香ばしさやパイナップルなどの香りが支配的だったが、少し冷やしていただいた事や時間が経過したことによって、桃のコンポートのような香りも取れたりした。
ボリュームもあるが、上品だなと思った。ほんとに語彙力の乏しさが致命的である。
併せるお料理は”鮎とフォアグラのテリーヌ”。
鮎と赤ワインと野菜を煮込んで滑らかに固めたテリーヌ。
鮎は骨ごと内臓ごと煮込まれているそう。
シンプルに塩をしただけのたたきキュウリと
若摘みされたオリーブから造られ燻製の香りのついたオリーブオイルがアクセントに。
これがまたうんめぇぇの!
鮎の肝の香りとキュウリの青い香りの食べ合わせは言わずもがなって感じですが
瑞々しい青い香りとオリーブオイルの燻製の香りがワインの香りととても合う。
テリーヌの滑らかな食感とワインのテクスチャーが心地よく、
そこにキュウリの食感がポリポリ。
お分かりいただけただろうか。
伝わらなかったらごめんなさい。
次回予告
こんな感じで始まったNARAワイン会。
コム兄の頭が爆発しそうなので、今回はここまでとさせていただきます。
次回はついにマグナムボルドーの登場ですのでお見逃しなく!!
今日もお付き合いいただいてありがとうございました。
ではまた!!
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