みなさんこんにちは。
今回は先日行いましたコラボワイン会の様子を紹介していこうと思います。
通常ワイン会を開催する際にはコム兄が料理を担当することが圧倒的に多いわけですが
今回はコム兄はソムリエとして参加いたしました。
珍しいですよね。
普段サービス側に回る事なんてまず無いのでなんやかんや言うて緊張しました。
地元青森で高校時代を共に過ごしたクラスメイトとのコラボレーション
というコム兄的には何ともエモいワイン会なわけですがどんな感じになったのでしょうか。
早速行ってみましょう。
ちぇけら。
食物調理科とそれぞれの進路
ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんがコム兄の高校生活はちょいとばかしややこしくてですね。
紹介しだすと今回のゴールにたどり着かない可能性がありますので割愛しますが、
過去に書いた記事を置いておきますので興味があるという方は覗いてみて下さい。
それよりもっと昔のところが知りたいとか、その後のところが気になる!
という方は過去記事の中から自力で探してください。(もう少し読者にやさしくしなさい)
長いので記事を要約しますと、
コム兄が通っていた「百石高校の食物調理科」は
青森県内で唯一、調理師免許が取得できる県立の高等学校です。
この学科では、調理師として必要な技術や知識を学ぶことができ、
卒業と同時に調理師免許を取得することが可能です。
でも高校生だからそこまでストイックにやっている人は多くありませんでしたよ。
ってな感じです(案外短くできたw)
実際に今でも料理の業界にいるのは1割程度くらいなんじゃないかと思います。
下手したらもっと少ないかもしれません。
みんな元気してるんかね。
当時のコム兄は段々と興味が湧いてきて、もっとちゃんと学びたいと思って専門学校に進学しましたが
今回コラボした同級生は徳島の会員制のホテルに就職しました。
初めはイタリアン志望だったようですが見た目のせいで配属されたのが日本料理。
逃げるにしても実家から離れすぎていたという事もあって頑張るしかないと思って一生懸命頑張ったんだとか。
同期に負けたくない一心で休みの日には魚屋さんで魚の捌き方を習ったり努力を重ねたそうです。
その魚屋さんには「向いてないよ」と言われて枕を濡らしたこともあったとか。
それでも気が付けば日本料理一筋でやってきたというボウズ眼鏡。
努力を重ねて一歩ずつ進んできた彼の料理には誤魔化しはありません。(尚、キャラはややクセありw)
独立した現在のお店ではカジュアル割烹的な居酒屋ですが実力は折り紙付き。
是非皆さん行ってみて下さいね。
↓↓↓要チェック↓↓↓
大阪市北区曽根崎新地1丁目6-27 ジェイ・プライド3rdビル 3階
お祝いに駆け付けた時に感慨深いのとなんか嬉しいのとで飲みすぎちゃって
「一緒に楽しい事したいね」つって日程だけを勢いで決めちゃって。
それでコラボイベントをすることになった訳であります。
打ち合わせ
酔った勢いでコラボすることが決まった訳ですが、
やっぱりやるからにはお客さんに喜んでもらいたい。
どうせならやる方も楽しくしたい。
ほんで学びもあったら最高じゃん。
という事で兎にも角にも打ち合わせをすることにいたしました。
打ち合わせの場所も彼が沢山候補を出してくれて。
どうせならワイン飲みながらやろうぜって事で
打ち合わせをしました(どこだったか覚えていない・・・)
彼はコラボでのイベントを開催した経験が無かったみたいで
コンセプトはどうする?
とか
値段設定はどうする?
といった初歩の初歩からの打ち合わせになりました。
飲みながら時に脱線しながらも真剣に話したと思います。
そもそも西洋料理と日本料理では食材へのアプローチからおもてなしの考え方も違ったりします。
でも同郷の同級生という事もあってお互い言いたいことを言えてイメージが共有できました。
これもいい経験です。
コム兄のスタンスとしては彼のお店の少しでもプラスになれば良いな
というのと、
学びがあって、我々が積極的に楽しめればそれでよし!!!
っていう何とも楽観的なスタンス。
でもね、何となく上手くいくイメージしか持てなかったし、
何より楽しみだなーっていう感じでした(大将は集客に苦戦して気が気じゃなかったみたいですが…)
メニュー構成も決まって合わせるワインも決めてワクワクで当日を迎えたのでした。
当日
打ち合わせをしてからもちょくちょくやり取りをしつつ当日を迎えました。
ほんで大きく流れが変わることは無いにしてもちょこちょこメニューに変更が出るのよね。
さらにこの日は数日前にたまたま手に入った鹿肉の骨付きロースを持参し、コースに組み込んでもらったり。
ソムリエ的には困るんだろうと思うけど、コム兄は料理人の気持ちもよく分かります。
美味しそうな食材が市場に並んでたら買っちゃうのよね。
分かる分かる。
ほんで前日がめちゃくちゃ忙しくてイベントで使う予定だった食材使っちゃったんだよねとか言い出すし。
無茶苦茶です。けど良いんです。
こういうハプニング的なのもイベントにはつきものだし、このライブ感もたまらんわけです。
最終的なメニューや流れ、タイミングを簡単に確認してワインのチェック。
普段ワインを提供しているお店ではないからイベント用に決め打ちでワインを用意していたから
ペアリングに関してはかなり冷や汗もんでしたがなんとかなりそうで一安心。
オラわくわくすっぞ。
開宴
ウェルカムお出汁
会のスタートの前に
「ほっと一息ついてもらいたい」
という彼からのおもてなし。
引きたての香りが命の一番出汁。
日本人で嫌いな人はいないと思います。
悪酔い対策にも良かったと思いますね。
いよいよ幕開けです。
季節の前菜盛り合わせ
一息ついていただいたところで間髪入れずに前菜の盛り合わせを。
- あん肝のうま煮(七味、ネギ)
- 湯で落花生
- タコのうま煮(辛子、柚子)
- 栗の唐揚げ
- むかご
- 銀杏
秋の食材がたくさん並んでいてとても食欲をそそります。
乾杯と言えばシャンパーニュがお決まりなところですが
ソムリエコム兄がチョイスいたしましたのはクレマン・ド・ジュラ。
サッパリシャッキリな味わいではなくどこかホッコリするような味わいが
今回のお料理に合うんじゃないかと思い選びました。
あくまでも主役は料理。
普段はあまりワインを飲まないというゲストの方々も料理をスパークリングワインを交互に味わい
とても楽しそうで何よりでございました。
鯛の造り
続いてのお料理は鯛のお造り。
蕪菜の漬物を妻代わりにして、手前には蕪のすり流しに塩昆布をあしらったソース。(尚、写真は無い)
添えられる山葵も直前にすりおろすというこだわり様。
こちらにはピエモンテの白ワインガヴィさんをご提案。
可もなく不可もいなくって感じだったと思いますw
しかしながら今回は別にワイン縛りというわけでもないので
希望者には我々の故郷のお酒である田酒も猪口に一杯ずつサーヴいたしました。
邪道かもしれませんがきっとコム兄が食べる側だったら嬉しいだろうなというような発想から提案いたしました。
やっぱり刺身には日本酒だぜって人少なくないなと思いましてね。
本ししゃもフライ 若鮎のうるか添え
続きましては揚げ物でございます。
北海道産の本ししゃもと丁寧に炊き上げた海老芋のから揚げ。
ししゃも好き!!!
って方多いと思うんですけど多くの方が普段口にしているのはカラフトシシャモとよばれる別のお魚。
キロ単価356円のカラフトシシャモに対して本シシャモはキロ単価1874円。※2017年のデータによる。
値段の違いからも流通量の違いがお分かりいただけるのではないでしょうか。
日本で出回っているほとんどがお腹に卵を抱えたカラフトシシャモで輸入ものです。
そんな貴重な本シシャモをフライにして、ソースには自家製の若鮎のうるかを添えて。
このうるかが良い感じにこなれてきていて本当に美味しかった。
本来の味では無いのかもしれないけどバーニャカウダのソースみたいな旨味爆発まろやか味でした。
海老芋に添えられたエビパウダーも自家製。
派手さはないけど心意気を感じますよね。
こちらに合わせたのが甲州のヌーヴォー。
洋梨のような甘やかな香りと酢橘のような和柑橘を思わせる爽やかな味わい。
ヌーヴォーも旬のものですし、キレのある酸味が揚げ物の油をさっぱりさせてくれるのを狙いました。
ワイン単体では酸っぱい印象でも食べ物と合わせることで雰囲気が変わるっていうのがワインの面白いところですよね。
松葉ガニ 夫婦食べ比べ
続きましてはついつい買っちゃったというカニさん。
解禁されてから毎日何かに取り憑かれたかのようにカニを触っているという大将。
時期になるとやらなきゃ気がすまないものってありますよね。
完全に料理人あるあるです。
セコガニの甲羅盛りとたっぷり盛り付けられたズワイガニの食べ比べ。
コスパやばいやつです。
今回の儲けが吹き飛んじゃったんじゃないかと思うほどの大盤振る舞い。
うまいに決まったぁるやつです。
こちらに合わせましたのはスペインで作られたオレンジワイン。
旨味の塊の蟹とオレンジワインの旨味と懐の広さ、そして生姜っぽいニュアンスが良さそうだと思いチョイスしました。
こちらにも希望者には日本酒も提供しました。
鹿のコンフィ 炭炙り
いよいよメインディッシュ。
いつもはこんな捌き方しないんですが要望に答えて骨付きにしました!
こちらを低温で8割程度火を入れておいて、
提供前に炭火でナイトオブファイヤー。
漂う香ばしいハーブの香りと炭の香り。
「私が捕った奈良の天然鹿です。」
「え?奈良の鹿って捕ってもええの?」
という鉄板のくだりでお客さんも喜んでくださいました。
そしてこちらに合わせたワインはドイツのピノ。
これに関してはコム兄の好みでしかありません。
柔らかい肉質とキメの細かいタンニンが調和し、咀嚼するごとに鹿の味わいが明瞭になっていく。
そんな事をイメージしてチョイスしました。
炊き立て揚げたて 天バラ飯
お肉料理の後の締めに土鍋で炊いた炊きたてのご飯に、揚げたての天麩羅を混ぜた一品。
大葉とゆかりの香りが食欲をそそります。
まずいわけがないですよね。
途中で出汁を入れて茶漬け風にもできちゃうというからたまりません。
あまりの美味しさに3杯もお変わりするお客さんがいらっしゃったほどです。
美味しい美味しいと言ってもらえるのは料理人冥利に尽きますね。
いの子餅
デザートにはウリ坊を模してつくられたおもち。
実はこちらの大将お茶をたしなんでいるそう。
コラボ会を開催した11月初旬というのはお茶の炉を開く炉開きの時期にあたるそうで
茶人のお正月なんて言われるそうなんです。
その炉開きの時に提供される茶菓子の定番がいのこ餅ということで
こちらにも季節にこだわった手作りの甘味となりました。
筋目状に焦がされた求肥の中には自家製のあんこ、安納芋が閉じ込められていて、これまた味わい深いものでした。
こちらにはみんな大好き風土さんのワイン。
これ美味しー!
と今日一番の反応でございました。
やっぱり甘いは正義ですな。
最後に
いかがでしたでしょうか。
お料理の内容もワインの内容も中々素晴らしいラインナップでございました。
因みに20代と思しき参加者の中にはまだまだ無限に食べられると言って、別途追加注文しておりました。
若いって素晴らしいですね(ジジイのコメントw)
イベントが終わってゆっくりしたかったのですが、
コム兄は電車の時間があったり、
翌日にもワイン会があって早く家を出なきゃいけない関係上、お先に一人で打ち上げをさせて頂いてサクッと帰宅したのでした。
まだちゃんと反省会もできていませんが
また開催してほしいという要望があったとしたら今回のイベントは成功だったのかなと思います。
お客さんがお帰りの際に
「本当においしくて安心する」
「また来ます」
「知り合い連れてきます」
なんて仰ってて、少しは彼のお店に貢献できたかなと思います。
コム兄に出来ることなんて微々たるもんでしかないですが、共に楽しいことが出来る仲間がいるのは幸せなことです。
また何かの形で遊べたら良いなーと思ってます。
コム兄とコラボしたいぜー。
コム兄の料理が食べたいぜー。
コム兄と飲みたいぜー。
って方は遠慮なく連絡くださいね!
基本的に交通費だけ支払っていただければどこまでも行きますのでw(そんな需要はない)
ということで今回はここまで。
ではまたっっっ!!!
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