身に余る極上ワイン会の記録 ~ブルゴーニュから北海道まで~

コム兄とワイン

皆さんこんにちは。

今回の記事ではコム兄が身に余るワインを飲ませていただいた記録として綴ってまいります。

どのワインもコム兄が自力で買うのはかなり厳しい価格帯。

それにしてもすごいラインナップでございました。

どんなワインが飛び出したのでしょうか。

早速行ってみましょう。

ちぇけら。

せめてもの的な

この日は素晴らしいワインの会にお声がけいただきましたので

せめてもの罪滅ぼしと言いますか、

何かコム兄に出来る事をさせてもらわなければ

と思い、イノシシに煮込みとラグーソースを持参いたしました。

※写真は無い

ラグーはパスタに絡めるというよりはパンにつけて食べてもらおうかなと思いましてね。

だって、パスタって出来立ては美味いけど時間が経つとあれじゃないですか。

到着するとこんな感じでワインがスタンバイされました。

セミナーじゃないですからね。

この後読み進めて行ったら

みなさんはきっと

コム兄ごときがけしからん!!

って怒るんだろうなぁ。

それは確かにそう。

でもお誘いいただいたからにはしっかり味わいます。

いやぁ、楽しみ。

乾杯 Champagne

時間になりメンバーもおおかた揃ったので、さっそくシャンパーニュで乾杯。

まずはこちら。

Fleury Père & Fils / Champagne Fleury “Boléro” Extra Brut 2008

黄金に輝く綺麗な液体。

優しく、きめ細かでパールのような輝きを放ちながら立ち上る泡。

オレンジなどの柑橘の香りや焼きリンゴやチェリーパイのような香り。

口に含むと溶け込んだきめ細やかな泡が口中にやさしく馴染む。

膨らみを持った果実味と伸びながら広がる繊細な酸。

そして漂う果実の余韻。

たまんねぇな。

こちらはピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール。

驚きだったのは猪の赤ワイン煮込みと好相性だったこと。

トリュフオイルを垂らしたことによってそれが繋いでくれたのかもしれないし、ピノ100%だったからかもしれない。

テクスチャーも相まってそれぞれの香りが広がって口の中に劇団四季でもいるんかっていうくらいにエンタメ感のある組み合わせでした。

そして素晴らしいワインを素晴らしい皆様とご一緒できたのがまた味わいを底上げしてくれたように思う。

ありがとうございました。

2杯目 Vosne-Romanée

続けましてコム兄が口を付けたのがこちら。

Domaine Machard de Gramont/Vosne-Romanée 1er Cru “Les Gaudichots”2003

レ・ゴーディショはラ・ターシュとラ・グランド・リュに挟まれた畑で、

DRCが所有する区画はラ・ターシュに格上げされたという畑。
ふむふむ。

心地よい果実味とハーブや紅茶。
力強さと熟成を経た色気が相まっている。

そして気品の宿る余韻。

時間を経るごとにグラスの中での芳香の凄みが増していく。

たまらない。
余韻に浸ってしまって飲み干すのがもったいない。

この日のコム兄的1番はこのワインだったかもしれない。

深呼吸するように香りを嗅いではフワー(語彙)っとなりながらゆっくり頂きました。

3杯目 Echézeaux

Emmanuel Rouget Echézeaux Grand Cru 2018

コム兄ごときが舐めるだけでも許されないような液体であるグラクリュ。

造るのは神と崇められたアンリジャイエの甥であるエマニュエル・ルジェ氏

コム兄が会場に到着するなり
「状態いいですよ」
と注がれたワイン。

その言葉通り香り開いてはいたが、
そんなに気軽に飲めるようなワインでは決してない。
決して。

もちろんグラスの中でゆっくり育てながらいただいた。

口中で味わっている時間よりも遥かに長い飲み込んだ後の余韻の時間。

出るのはため息ばかり。

このクラスで開けたてから圧倒されるケースはあまりなかったが(そもそもあまり飲んだ事が無い)

このワインはコム兄にも分かるくらいにとても素晴らしかった。

この後も素晴らしいワインが抜栓されていった。

が、飲み干すのが惜しくて、
もう少し一緒にいたくて次へ進めなかった。

酒好きが次の酒に進めないっていうのはよっぽどだと思う。

時間をかけてワインに向き合ったが、向き合っているのはワインではなく自分自身だったのではないかと思うほど哲学的なワインだった(個人の見解です。)

総論
クランクリュやべぇ。
これだからブルゴーニュはなぁ。

うめーーーー。

4杯目 Premier Grand Cru Classé “A”

Chateau Pavie 2017

ボルドー右岸のサン・テミリオン地区の頂点。

小規模なワイナリーが多いサン・テミリオンにおいて最大規模の畑を持ち古代ローマ時代にブドウが植えられた歴史を持つ。

2012年に第一特別級BからAに昇格を果たす。

凝縮感とパワフルさを思わせる濃い色調とは裏腹に

ミルキーさを感じさせるほどに滑らかで優しい果実味を持ち合わせる液体。

カシス、チョコレート、タバコ、レザーなど複雑な香りを樽のミュアンスが包み込む。

フラン由来と思われるピラジンがいいアクセントになり甘やかさの中に爽やかさをもたらしてくれるのもまた良い。

滑らかな中に程よく残るタンニンも嫌味がない。

余韻も長く、さながら何かの物語のよう。(何かはしらんけど)

時間を経るごとに微笑みが増し、より魅力的になっていった。

甘やかなボリュームだけではなくエレガントな印象に着地するのはやはり綺麗な酸味な支えがあって。

とてもハイレベルでバランスのとれた素晴らしく、そして偉大なワインでした。

10年15年経って本領を発揮したらどんなことになるんだろうか。

飲む機会はないだろうけど想像するだけでニヤニヤしてしまう。

5杯目 北海道 余市

宮本ヴィンヤード Vignes Chantantes Prisme 2023

北海道三笠町のシャルドネから造られたワイン。

「日本一のシャルドネだと思います」

と提供いただきました。

レモン、カリン、洋梨、パイナップルの様なフルーツやヨーグルトの様な柔らかい酸味。

エチケットのイメージとぴったり重なるイメージ。

コム兄が飲んだことのあるどのシャルドネとも違った。

なるほど日本一の味しとる。

やっぱり北海道はすげぇな。

ほんでその後飲ませてもらった木谷さんが長野のブドウ(シャルドネだったと思う)で造ったワインをいただいた。

「割と良い感じにできていると思うんですけどね」

と控えめに言いながら注がれた。

その味わいに驚いた。

同じ系統というか路線の味わいで、完全に上位互換だと思った。

マジかよ。

まろやかで滑らかでチャーミングな果実味。

綿あめのような甘やかさと優しく染みるような酸味。

まるで木谷さんの人柄を表しているかのような味わいだった。

日本一のシャルドネが持っていかれた。

いやぁ、すごいなー。

6杯目 カルトワインin余市

Domaine Takahiko / Nana Tsu Mori Pinot Noir 2019

北海道余市町のピノ・ノワールから造られるワイン。

日本におけるカルトワインの代表格。
入手困難で、あのNOMAにオンリストされたことでも知られている。

松茸を思わせる香りと出汁のような繊細な味わい。
まさに唯一無二。

醸造方法も極めて珍しく特異であると聞く。

“自然派”であることからボトルの個体差もあるようだが、この日いただいたものはコンディションが良かった。

独特な妖艶さを放つ液体は
虜になってしまうのもうなずける。

ただ手に入らない。

2019年以降は猛暑、いや酷暑の影響で北海道と言えどもこれまで通りの造りが難しくなってきているとも聞く。

難しいことはわからないけどコム兄は美味しいワインが好きだ。

そんな事を思えるのも貴重なワインを提供してくださった方のおかげである。

貴重な経験ありがとうございました。

7杯目 Grand Cru再び

Dom.Comte Georges de Vogue / Musigny Grand Cru Cuvee Vieilles Vignes 2001

ドメーヌの歴史は1450年にまで遡る。

ブルゴーニュ好きが恋焦がれ、

知らぬ者はいない程の名声を持ち、

とりわけ繊細でエレガントなシャンボールミュジニー村の偉大なる生産者。

特級畑「ミュジニー」の区画のうち70%を占める。

ふむふむ。

赤い果実のキレイな酸味や土を思わせるようなキノコっぽい香り。

そして、そこはかとなく香る昆布感。

もっともっと開いてくれるだろうと思いながらゆっくり時間をかけて味わった。

美味しい。

状態も良く、とても素晴らしいワインだ。

だけど、きっと本領は発揮してくれなかったように思う。

きっともっと凄みを感じさせてくれるワインなんだと思う。

もしかしたら一緒に飲んでいるワインの影響もあったのかもしれない。

「ヴォギュエは難しい生産者」

と聞いたような気もするがそのバイアスがかかったのだろうか。

まだまだ経験不足で感性も乏しいのが悔しい。

少なくともコム兄にとってわかりやすく華やかで豪華なワイン

という印象ではなく、音も立てず靭やかに踊るバレエダンサーの様に映った。

そもそもそういうワインなんだろうか。

しっとりと、月夜を眺めて飲むのに良いかもしれない。

しかしそんな優雅な日々は永遠にこなさそうではあるがw

そしてきっともう出会うことはないだろう。

誰しもが一度は飲んでみたいと憧れるグラン・クリュを同じ日に2連発。
本当にありがとうございました。

8杯目 Sauternes

La Fleur d’Or Sauternes 2016

世界三大貴腐ワインのソーテルヌ。

この極上の甘口ワインは自然条件が揃わないと造ることができない。

このエリアは2つの川が混じり合う所で水温の違いから朝霧が発生し、貴腐菌が付く。

日中には日差しを浴びてよく乾燥し、ブドウの水分が凝縮される。

レーズンのようになったブドウを絞って造られる液体はとても濃厚でさながら蜂蜜のようだ。

味わいも然りで砂糖漬けのアプリコットや桃のよう。

その甘さとバランスのとれた酸味。

まずいわけがなかろう。

食べ散らかした取り皿が背景で見苦しい限りですが

黄金に輝く液体を見ていただきたい。

その後多幸感に包まれて帰宅しました。

翌日もオッサンが放つ香りとは思えない良い香りが体のどこからか分かりませんが漂っておりました。

素晴らしいワインは翌日も香る。

ふむふむ。

最後に

本当に素晴らしいワインの数々。

貴重な経験をありがとうございました。

面白いのがほとんどワインのお話をしていない事。

あんな話やこんなお話をして、

時にゲラゲラ笑いながら

時にワインに魅せられながら楽しみました。

ワインを提供くださったドメーヌヒカリさん、木谷さん

本当にありがとうございました。

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