動き出した歯車
創業スクールが終わり、奈良ワイン会も一区切り。
年度末の送別会シーズンも少し落ち着いてきて、気がつけばここ最近はCircleの話もあまり動いていなかった。
もちろん頭の中から消えていたわけではない。
ただ、目の前の仕事や日々の予定をこなしているうちに、時間だけが静かに過ぎていく。
そんな感覚だった。
ちなみに前回の記事はこちらから↓↓
そんなタイミングで、いくつかの連絡が重なった。
まず一つは、商店街の元喫茶店の物件について。
地主さんが一度会ってみたいとのことで、月曜日に面談することになった。
履歴書と創業計画書を持ってきてください、とのこと。
どういう場になるのかは分からない。
ただ少なくとも、ここから先に進むためには避けて通れないステップだ。
面談の場所は元喫茶店ではなく、近くのカフェ。
以前、別の方と面談したときは営業中の元喫茶店(実はまだ営業している喫茶店ですが、便宜上”元”喫茶店としています)で会ったらしいのだけれど、
結果的にお店をバタバタさせてしまって申し訳なかったということで、
今回は落ち着いて話せる場所にしましょう、ということになった。
そしてもう一つ、商工会からの連絡。
元喫茶店の件について、
条件面を少し整理する必要がありそうですね、という話だった。
今回のケースは少しややこしい。
土地は地主さんの所有。
建物は元喫茶店のオーナーさんの所有。
つまり、土地の上に別の人が所有している建物が建っている状態だ。
こういうケースでは、権利関係の整理が必要になることがあるらしい。
もし将来的に何かあった場合にどうなるのか。
契約の形をどうするのか。
そういった点を含めて、一度ちゃんと考えておいたほうがいいですね、と。
商工会の担当者の方は、リスクになり得る部分についてもきちんと説明してくれた。
そしてそのうえで、こう言った。
「それでも前向きに検討されますか?」
起業の話というのは、どうしても夢の部分が先に立ちがちだ。
でも実際には、こういう現実的な話が必ずついてくる。
それを先に共有してくれるのは、ありがたいことだと思う。
むしろ、こういう話を聞けば聞くほど思う。
店を始めるということは、物件を借りることではなく、
関係を引き受けることなのかもしれない。
さらにもう一つ。
商工会としては事業承継の分野については専門ではないため、
専門家との面談もセッティングしてくれることになった。
自分一人で始めようとしていたはずの店が、
いつの間にかいろんな人の関わる話になっている。
地主さん。元喫茶店のオーナーさん。商工会。そして事業承継の専門家。
話がどういう方向に進むのかは、まだ分からない。
まずは月曜日、地主さんとの面談。
履歴書と創業計画書を持っていくことになっている。
何も決まっていないし、正直なところかなり緊張している。
ただ、ここ最近の中では一番、物事が動き始めている気がしている。
そしてもう一つ、改めて感じていることがある。
元カレー屋の物件を、キープしておいてよ良かったということだ。
もし元喫茶店の話が複雑になりすぎるようなら、無理をする必要はない。
元カレー屋で始めるという選択肢もある。
もちろん、それだって簡単な話ではない。
でも選択肢があるということは、思っていた以上に心を落ち着かせてくれる。
最初は「物件に選ばれるかどうか」という気持ちが強かった。
でも今は少しだけ、感覚が変わってきている。
もちろん、こちらは借りる立場だ。
その前提は変わらない。
それでも、ただ選ばれるだけの存在ではなく、
「この場所で店をやるべきかどうか」をこちらも考えている。
そんな立場に、少しずつ近づいてきている気がする。
そして元喫茶店に惹かれている理由も、改めてはっきりしてきた。
それは建物の雰囲気でも、立地でも、喫茶店としての歴史でもない。
一番大きいのは、家族で一丸になって戦える環境だと思ったこと。
もしここで店を始めることができたら、きっと家族みんなで、この場所を守っていくことになる。
そういう景色が、少しだけ想像できた。
まだ何も決まっていない。
まずは月曜日。
そこからまた、何かが動き出すかもしれない。


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